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zoom RSS 流行りの高分配金投信に絡めて徒然

<<   作成日時 : 2011/09/01 00:36   >>

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日本では諸外国に比べるとどうやらキャピタルゲインよりもインカムゲインが好まれる傾向にあるらしく、それがいわゆる”分配金投信”の売上げに寄与してきたとかそうじゃないとか。(検証したわけではないのではっきりとしたことは分からないけど、理由はどうあれ好まれていることは確かなようだ)

少し前の朝日の記事では高分配を維持する仕組の一例として高配当銘柄+為替リスクの”二階建て”投信を解説している。ちなみに最近ではさらにカバードコールを乗っける三階建ても登場しているらしい。
http://www.asahi.com/business/stock/fund/toshin/TKY201107300265.html

で、別に投資する時にいちいちどういう仕組で配当を出しているのかまでは知る必要は無いのだが、以下の2点は投資する際に当たってどんな初心者にとっても満たすべき条件だと思う。

・リターンの裏には必ずリスクがあるという金融の大原則の理解
私は、「何か儲かる話は無いの?」と金融業界外の友達から冗談も含めて聞かれるときに必ずといって良いほどこう答えている。「無い。何故なら金融に魔法は無いから(※)」。大抵の人は「儲かる」という言葉の前に「苦労せずに」という条件文が暗黙の前提として含まれているだろうが、そんなものがもし存在していたらとっくに資金が流入していて我々が気づく頃にはそのアドバンテージは消えていることだろう。(金融用語で言うところの”無裁定”という概念)
金融が他の産業と決定的に違うのは、この「魔法が効かない部分」だと言える。例えば、Eメール。江戸時代であれば飛脚で数日かかっていた東京−大阪間のコミュニケーションが、メール一通でできるようになった、これは「魔法」というべき革新である。飛脚vsEメールで比較した場合に後者のデメリットは皆無(パソコンの見すぎで目が悪くなるとか、そういった細かい点を除けば。)であるのに対し、金融のローリターンvsハイリターンで比較した場合にはそれぞれローリスクvsハイリスクという未来永劫変わらない原理原則があって一概にどちらがいいとは全く言えない。リスクに対するリターンの比率(=シャープレシオ)をある程度まで高められることが近年の金融インフラの充実の恩恵であることは紛れも無い事実だが、他産業に比べればそれは魔法と言えるほどのものでは到底無い。

・取っているリスクがクラッシュした時には諦める覚悟
前項を踏まえて、自分がどんなリターンを享受していて、その代わりにどんなリスクを取っているのか?そしてそのリスクがクラッシュした時には潔く諦めをつける覚悟があるかどうか?何か一つ、自分が好きな企業の銘柄を思い浮かべてみるといい。その株価は上がるかもしれないし、下がるかもしれない。何も確定はしていないけれど、あなたは「上がったときのリターン」を得る対価として「下がったときに被る損失」というリスクを同時に払う。実際に株価が下がって損失を被ったとしても潔く諦めがつくかどうか?その覚悟がうやむやだと結局色々な意味で不幸を味わうのは投資家である自分自身になる。

これだけだと、「じゃあ結局どんなにいいと思えるものに投資してもリスクがその分大きくなるんだから、結局は意味無いじゃないか」となってしまうが、(これがいわゆる”リスク中立”という概念)もちろんそんなことは無く、リターン・リスクの相関はあくまで金融理論上の話であり、それは実体経済を常に正しく反映するわけではない。何よりも、繰り返しだが結局は投資するアセットに対して自分自身がどんなビューを持っているのか、それに対して実際のマーケットが付けているプライス、あるいは金融工学で弾き出した理論値をベースにプライシングされるモノが割安と思うか?その一点に尽きる。

※ここで用いてる”魔法は無い”という意味は「リスクを減らしてリターンを増やす」ことの否定であって、金融そのものに意味が無いと言ってる訳では全く無い。リスクプレミアムがどの程度なのか皆目検討もつかなかった将来の不確実性に対して、ブラックショールズを始めとした”価格付け’が成される等、金融の進歩による恩恵は確実にある。大事なことは、それらのプライスには必ず意味があって、理論上はつじつまが合っている(≒リスクとリターンはおおよそ比例関係にある)ことの理解なんじゃないだろうか。リスクを取ればリターンも取れる、プレミアムを享受していればギブアップしている部分もある。

こんな偉そうなこと言ってる自分自身もまだまだ勉強中の身だけどねー(苦笑)

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