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zoom RSS ”実力主義”とはかけ離れたプロ野球の年俸制度

<<   作成日時 : 2010/11/26 07:20   >>

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米メジャーリーグでプレーしていた元西武の松井稼頭央(35)が来期より楽天でプレーすることになったらしい、契約は2年で総額4億円。これまでの実績を考えれば妥当な金額と言えなくも無いだろうが、年齢を考えると果たしてペイするのかは若干疑問だ。別にもちろんこれは松井だけに限った問題ではないが、今のプロ野球の年俸制度は以下の2つの仕組上の問題があると思う。
・前払制度
・前年度年俸ベースのプライシング

プロ野球選手の年俸は、シーズン終了後の年末年始にかけて行われる契約交渉の場において直近シーズンの成績を参考して提示が行われる。(ドラフトで指名された新人選手は参考にする成績が無いためスカウトが評価する潜在的能力等で判断されるが、上限が最高1,500万円と定められている。)つまり昨シーズンの成績で決まる年俸が翌シーズンへの労働の対価という、ちょっといびつな構造になっている。さらに、プロ野球に限らずスポーツ選手の全盛期は一般に30歳半ばをピークに下降線を辿る。あるシーズンで絶好の成績を収めたからといって、特に年齢的にピークを過ぎつつある選手に翌年も同じ活躍を期待して年俸を査定することはちょっと再考の余地があるだろう。

「実力主義なんだから後で成績に応じて支払うためにはしょうがないじゃないか!」という反撃を喰らいそうだが、さらにこの制度は前年度の年俸から考えてプラスマイナスいくら、という考えなので、次のような「これが実力主義?」と首を傾げたくなるような現象が起こる。

今年巨人に鳴り物入りで入団する(予定)のドラフト1位沢村投手。これから正式契約なのでまだ年俸は確定していないが、新人選手の上限である1,500万円は確実だろう。一方こちらは今や巨人の左のエース内海、今シーズンの年俸はまだ契約更改してないので憶測の域を出ないが、エースとしては満足できない成績(11勝8敗、防御率4.38)だったが大甘査定と仮定して現状維持の1億4,000万円で来シーズンの契約を結んだとしよう。そして来シーズンの成績、さっぱり結果が残せなかった内海に対して沢村が大車輪の活躍をしたとしよう。さてその年に提示される年俸はどうなるか?本当に”そのシーズンの成績のみ”を実力主義で評価するなら沢村が内海の何倍も貰うべきところであるが、実際はそうではない。沢村はどんなにいい成績を残したとしても過去の類似例を見る限り3倍アップの6,000万円あたりが限界である一方、内海はどんなにヘマしても前年比半額の7,000万円が下限だろう。

で、これらもろもろ問題を解決したいなら、給与の大半をインセンティブ(出来高)契約すればいい。ベースとなる年俸はどんなに活躍した選手でもせいぜい1億円を上限にし、不確定要素の強いインセンティブは後払いという形で契約する。こうすれば、例えば前での沢村と内海共に年俸1,000万円、出来高(例えば)1勝につき+1,000万円とすれば、ちゃんと当該シーズンのみの成績で評価が決まる。

そういった意味では手前味噌ながら私の属する外資系金融業界の仕組はよく出来ている。リーマンショック後こそちょっと傾向が変わってしまったが、ある程度の年収を得る社員はその大半をボーナスで受け取るのが通例だ。プロ野球の年俸に相当する部分はMD(マネージング・ディレクター:日系企業の役員に相当)クラスでもそんなに高くない。その年の成績によって、年明けにインセンティブとしてボーナスを貰うのだ。もちろん評価の対象や査定方法の是非についての議論はあるが、少なくともプロ野球で起きるいびつな構造は防ぐことが出来て適正なプライシングの可能性を広げられる。何よりも、今までは高額年俸選手の割を食っていた、活躍したのに前年度の年俸がネックになって低い年俸で抑えられてきた若手の大きなモチベーションとなって、チームにプラスの結果をもたらすだろう。もちろんその若手も年老いたらすっぱり減額されたりクビになったりするリスクはあるけれど、本当に「実力主義」と言いたいならそうするべき。ま、おそらく選手会の反発とかで実現しないだろうけどねー。

P.S.
全くの余談だが、個人的に松井や内海を悪く言うつもりは一切無いので悪しからず。松井は私が中学生の時に初めて見に行ったイースタンリーグ(2軍)の試合に出ていた選手だ。もちろんその時は無名だったので「へー、巨人の松井以外にも松井って苗字がいるんだな」くらいにしか思ってなかったのだが、しっかりとサインは貰った記憶がある。(今も、おそらく実家のどこかを漁れば出てくる・・はず 笑)内海も父を早くに亡くして母親一つで育てらた苦労人。
あくまで問題があるのは年俸の仕組です。



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